死者がよみがえる時、生者を守るのは誰だ? 魔術師アブホーセンの娘、サブリエルは、小さな時から古王国の「壁」の外で育った。そこは自由魔術の強烈な力も及ばない、生き返りたい死者も来ない場所だった。 しかし、父親が行方不明になり、サブリエルは父を探しにその古王国の世界に行くために呼び戻される。我が家のように安全な、よく知っている学校を離れて、猫を連れて、霊的な危険に満ちた世界への捜索の旅に出る。サブリエルは古王国の中のことは何も知らない。そこで、彼女は自分の命をも脅かす悪と対決し、隠された宿命と向き合うこととなる。
オーストラリアの作家ガース・ニクスの作品がアメリカでベストセラー?? 地味なカバーとは異なる、斬新なストーリー 、 読み終えて、残る独特の爽快感。 18歳の少女サブリエルが主人公である設定も素晴らしいし、丁寧な描写も心地よい、質のいいファンタジー。そこに霊の気配を感じられて、ベルの音が混じり合って聞こえてくるような気さえする。もしかして、、母親が読んで、その娘にも読ませたくなってるのかも。 日本語訳も流れるような読みやすい文章で、一気にクライマックスまで読みきってしまう。おすすめです。(P)
The Abhorsen Trilogy : 古王国記シリーズ 1: Sabriel サブリエル 冥界への扉 2: Lirael ライラエル 氷の迷宮 3: Abhorsen アブホーセン 聖賢の絆
アブホーセン(死霊魔術師)を引き継いだ18歳の少女サブリエルは、崩れ行く古王国に行方不明の父を探しに出るが、忍び寄る死霊の影が・・・ガース・ニクスが描くダークファンタジーのあの傑作が、2006年、主婦の友社から文庫化。